2015年1月16日金曜日

『毛皮のヴィーナス』

☆ロマン・ポランスキー監督/2013年/フランス

☆見るの・・・初めて

☆見た場所・・・ブンカムラ

☆なぜ見たか・・・ポランスキー。気になってしまうので


予告見てマチューさんにトホホ!!


かっこいいポスター。ちなみに実際メガネ割れるシーンはなし。


最近では、映画館で見たものに関してはツイッター(レイチェル決行)でサラッと感想書いて、
こっちはDVDで見たの中心にしてるんだけど(中心もクソも。更新超気まぐれ)、
ツイッターみたいな、誰かに絶対見られてるほうには書きづらい感想を
こっちに書いてしまおうと思ったのでした。
見てる人おそらくほぼ居ない、廃墟のようなブログの利点活用。

毛皮のヴィーナスについて、
たとえば公式サイトに寄せられたコメントを見ても、
なんか「さすがポランスキー」みたいな、「ワンダすごい」みたいな、
あいまいな感想がほんとに多くて。
腫れものに触るかのような扱いというか。
たぶんいろいろ言及しようとすると自分の性癖とかがあらわになるからなのかなと思った。

というのもこれ、女の子(賢くてかわいい)と一緒に見に行って、終わるなり私は
「マチューさん情けない!あんなマチューさんノーモアー」みたいなこと言ったんだけど、
一緒に行った子は「マチューさんのサービスショット満載」とか「マチューさんセクシーすぎ」とか
そんなようなこといっぱい言ってた。
サービスショットってどれだ!!
もうこの反応の差だけ見ても、
まぁ身も蓋もない言い方をすれば”どっち寄り”かが少々わかるというか、
どう感じるかは人それぞれだよなー、みんな違ってみんないい!あっはっはって感じ。


けどとりあえずそういう問題はさておいて・・・
冒頭の、CG感満載の並木道からの劇場入り口、
のとこでもう若干、引いてしまった。
途中でとってつけたようにとどろく雷鳴とかも凡庸で、
ハラハラドキドキ感がむしろ減退してしまう。
ポランスキーは中期の作品とか見てないのもいろいろあるんだけど、
いつからこんな演出をするようになったのでしょうか???
物語の転機となるところも、
ふたりともちゃんと演技してるのにいかにも~な音楽で煽ったりして残念。
(ちなみに、衣装を着たとたんにスイッチ入る。堂々たるコスプレ映画!)
せっかくふたりしか出ていない俳優を、もっと信じればいいのに。

主従関係のみならず性別までも交換可能なものとして描かれるのはおもしろかった。
マチューさんが終始プルプル・・・って感じで、あー。メンドくさい。

ようするに加虐側は、一見、傍若無人に振舞って相手をこまらせてるかに見えて、
実は相手の要望をくみ取ってお世話焼きをしてる。
エス/エムの関係が成立するのは、エスの人がお世話焼きできてるときのみ。

で、『毛皮のヴィーナス』におけるワンダ。
マチューさんの痒いとこに手が届く、上等のお世話焼きをしてたと思うが、
なんの得があっての言動なのか、ていうか、何この人?
女優あきらめて私立探偵になる、とかいう異次元の発言は好きだったんですけど、
ならせめてもうそういう異次元系の女でいてほしかった。
変にフェミっぽい発言するし論理的なことも言うから、どんどん着地点がわからなくなり、
最終的には死霊の盆踊りですよ。
ポラさんにとってこの人はヴィーナスに見えるのか知らないけど。
ていうか、ポラさんのなかではそれはもう、確固たるワンダ像もおありでしょうし、
自分に似た男と妻とに演じさせることに歓びもおありでしょうけど、
こっちにしてみたらなんとなくとっ散らかった印象。
妙なフェミ発言とかは、流れを無駄に停滞させてる気すらした。
(別に思想に対して文句を言っているわけではない。いちミリも)

マチューさんは、頑張ってました。
何度か声あげて笑いそうになったけど。
ジミジョル見て禊ぎ禊ぎっ。

興味深かったのは、芸術か、ポルノか?の問題。
男は芸術と言い張り、女はポルノと言い張る。
結論・・・分けて考えることから無理が生じる!!
エンドロール、カバネルのヴィーナスたちが声高にそういってた、気がした。

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