☆見るの・・・初めて
☆見た場所・・・自宅(シブツタレンタル)
☆なぜ見たか・・・ウォルシュ監督作品を求めて
きゃつ、って、口語で使ってみたい!
やはりきゃつの仕業だったのか・・・という感じで。
もしくは、劇団四季のきゃつ見に行かない?という感じで。(誤用)
ラオール・ウォルシュ×ジェームズ・キャグニー。
『いちごブロンド』や『白熱』よりも前に撮られた作品ですね。
共演は、ハンフリー・ボガート!
前年の『汚れた顔の天使』に引き続いての共演。
ボギーさんはこの時、『マルタの鷹』や『ハイ・シエラ』まで、あと2年というところ。
ヒロインはプリシラ・レーン、よくしらないけど、
グラント氏と『毒薬と老嬢』で共演してるらしいので今度借りてみましょう。
第一次大戦が終わり、キャグニーらが故郷へ戻ってくる。ものの、復職できない。
やむにやまれず酒の密造を始めるキャグニー、財産を築く。
しかし恋は実らないわ、かつての仲間(ボギーさん)とは喧嘩するわ。大変。
という映画。
郷愁に満ちたハードボイルド。
狂騒の20年代を、ドキュメンタリータッチをまじえて描いてる。
キャグニーさんが演じるエディは当時の典型的な人物像らしいけど、
本当だとしたら物騒にも程がある・・・
いい2ショットです。
場面の合間に、当時の社会情勢を説明するナレーションが随所で流れる。
ニュース映画の音声のように無駄がなくキビキビして、
また画面もそれに合わせて実にシャープかつスマートに、
いろんな映像をたたみかけてくる。
ニュース映像のオーヴァーラップがなんともかっこよく、またテンポよく、
よっ、職人芸!!!といったところ。
社会情勢にともなって、キャグニーらの生き方も変わっていく。
生き延びるために酒の密造を始めたはずなのに、
いつの間にかその世界にどっぷり身を浸し、「顔役」になっている。
危険をおかすことに抵抗がなくなっている。
一部の隙もないストーリーテリングに息を巻いてしまう。
そして、なんなら青臭いくらいだったキャグニーとボギーさんが、
自覚せぬまま時代に翻弄されてどんどんヤバい奴らになっていく様に、
切なさとやりきれなさを感じてしまう。
二人の関係性もまた悲しくて。
ラストシーン、勝手にしやがれのよう。
石ころのように投げ出されたキャグニーに注がれるのは、
ウォルシュ監督の冷徹かつ厳然たる視線。
『白熱』のような狂気はないけれど、血のかよったハードボイルドといった感じ。
ウォルシュ!!!!!もっといろいろ見てみましょう!!
そうそう、ヒロインのほかにもう一人、忘れがたい女性が。こちら。
グラディス・ジョージさんという方らしいです。
闇酒場(通称スピークイージー)のママ、終始恬然とした態度でキャグニーを見守る、
貫禄があって、なんかフランスの女優さんみたい。
素敵です。
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