2014年4月6日日曜日

番外編、ポーランド女性との思い出

これは映画には関係ない記事で、
ポーランドから来た女の子(マルちゃん仮)と過ごした1か月の記録です。

ことの起こりは、昨年暮れのポーランド映画祭。
のっけから不親切な感じですが、
興味ある方は当時の記事をさかのぼって見てみてください。

映画祭では12本の作品を見たに過ぎないけど、
なんかそれからポーランド文化に異様なる興味がわいて、ポーランドブームが到来。

でもポーランド文化は、映画も文学も、
日本人にとってあまり馴染みのあるものではない、ということに気づいた。
というか自分にポーランドブームが到来するまで、そんなの考えたこともなかった。
ポーランドの文学者を挙げよとか言われてもこまるのみだし
(ちなみに、ノーベル文学賞受賞者4人います。知らないでしょ。私も知らなかった)、
文学者のみならず、映画監督を除けばポーランドの有名人をほぼ知らない。
ワルシャワ以外の地名を知らない。

仏文科出身なこともあって何につけてもフランス贔屓だったけれど、
初めて、他の国に大きな興味を持ったのでした。


そんなある日、知り合いのFさんが。

Fさん「3月にポーランドの女の子がうちにホームステイするよ」

!!!
渡りに船とはこのことだ!!
ぜひ会わせてくださいね!!と息巻く私。

マルちゃんのステイは3月1日から31日まででした。(たしか)
マルちゃんは本当に明るくておもしろくて賢くて、初対面で大好きになり、
結局何度も一緒に遊んだ。

Kポップや関ジャニが大好きなマルちゃん(私はどっちも全然わからない)
ポーランド映画のことをもっと知りたい私(マルちゃんより私のが詳しかった)
国籍のみならず興味の対象も違ったけど、マルちゃんとの会話はいつも楽しかった。
そして二人とも、お酒を飲むのが好き。


そうそう映画。
映画についてはいろいろ質問してしまった。
マルちゃんいわく、昔のポーランド映画は良い作品が多いと思うけど、
最近のはあまりおもしろくないからみんなハリウッド作品とかのほうが好き、とのこと。
『ハングオーバー』のリメイク?とかやって、コケたりしてるらしい。
私はスコリモフスキ監督作品が大好きで、『バリエラ』という映画が特に、
もう言葉では言い表せないほど大好きなんだけど、
マルちゃんは「題名は知ってるけど見たことない」とのこと。
でもヤン・ノヴィツキやズビグニェフ・ツィブルスキは、
やっぱりポーランドではかなり有名な俳優さんみたい。
日本では、映画ファンよりもポーランド通に知られている名前ですよね。

ポーランドではあまりDVDレンタルは主流ではなくて、
多くの人がネットを通じて映画を見ているらしい。
日本映画は、たぶんあまり見られていない模様でした。

あと、ポーランドで有名な日本人は誰?と聞いたら、意外な回答が。
まず最初に挙がった名前が、ジャンプの葛西選手。
そして、
マ「あとバイオリニストの・・・」
私「???ハカセタロウ?」
マ「それ!」
えーーー!!
北野武や中田は知らないのに、なぜ葉加瀬!
まぁ、一般的なポーランド人の回答なのか、マルちゃん個人の見解なのかはわかりませんが。


とにかくマルちゃん自身のことやポーランド文化のこと、
気になることはなんでも聞いた。
優しくて賢いマルちゃんは、なんでも気持ちよく答えてくれた。
私はポーランド人のキリスト教信仰に興味があるので、そういうこととかも。

私「マルちゃんはクリスチャン?」
マ「うん」
私「みんな、どのくらいの頻度で教会に行くの?
  日本人は信仰を持たない人がかなり多いよ」
マ「ポーランドでも、若い人はそんな感じ。
  おばあちゃんとかに"ほら、教会に行かないと神様にきらわれるよ"とか言われて、
  わかったわかったって感じで行くくらい。
  年配の人は熱心に早朝から教会に通う人も多いけど」

これもなんだか意外。
ポーランド人=敬虔なクリスチャン多し、っていろんな本とかに書かれているし、
昔のポーランド映画も信仰をテーマにしたものがたくさんあるイメージだったので。
やっぱり時代によって、信仰の有り方もかわるんですね。


こんな感じでいろいろ話して、マルちゃんのことも、ポーランドのことも、
どんどん好きになった。

マルちゃんのステイ先の家の子ども(6歳女児)、マルちゃん、私、
という妙な編成で東京タワーにも登った。
3人とも人生初でした。

一緒に書道もした。
初体験のマルちゃん、上手でびっくり!!
10年ぶりに筆を持つ私、下手でびっくり!!!

日本のことをもっと好きになってほしくて、たくさん楽しい気持ちになってほしかった。

マルちゃんはお花見をしていたがっていたので、ポーランドに桜はないの?と聞くと、

マ「少し違う種類の桜があるけど、別にポーランド人は
  "桜?あー咲いてるね、はいはい"って感じで、お花見の文化がないの。
  日本人はいろいろなものに美しさを見出すから、お花見をするんでしょ。
  日本人のそういう感性が好き」

ちょっと美化されてるというか、そう思えるあなたの心が美しいよ!と思った。


楽しい時間をたくさん一緒に過ごしたので、お別れはとてもさびしかったけど、
でもそのうちきっとまた、世界のどこかでね。
C'est difficile mais pas impossible.
そうだよね。
(マルちゃんのタトゥーに有る言葉。仏語で、困難だけど不可能ではない、という意味)


ちなみに会話は英語。
英語は高校のころ得意で、勉強をしなくても試験はできた。
(嫌味にきこえるだろうけど本当。そのかわり理系科目のヒドさたるや・・・という感じ)
で、それ以降も特に勉強をしてないから、高校レベルで止まってるんですね。
外国の映画をよく見るから聞くのはだいたいokだけど、自分から話すのが苦手。
マルちゃんと長い時間を過ごすにつれて自分のポンコツさが骨身に染みて、
初めて、英語を勉強しようかなという気持ちになった。
マルちゃん帰国後もよくLINEでやり取りしてるけど、
やっぱり自分で文章をつくるのが大変なので。
なんか、気の利いた単語がサッと出てこない。
でも英語の勉強するくらいならフランス語の勉強をしたい、と思ってしまうので・・・
まぁ、どっちも楽しくやっていけたらいいな。
ポーランド語は、ちょっと予想外に難しそう。独学では無理そうな感じ。
でも調べてみても、スクールとか講座自体が少ないです。ポーランド語は。
なんか在日ポーランド人のお友達でもできればいいんですけどね。


話がそれたけど、マルちゃん。

Kocham Cię そして、 (愛してる。ありがとう)
会いたいよ!!

これ、ポーランドの伝統衣装。
かわいすぎる!!!!私服として着たい!

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