☆ジャン・ルノワール監督/1959年/フランス
☆見るの・・・初めて
☆見た場所・・・自宅(シブツタレンタル)
☆なぜ見たか・・・お友達に、「この期におよんで見てないなんて」と言われて
この期におよんでとか言われても・・・この期ってなんだろう・・・
見たい映画はどうしようもなくたくさんあって時間が追っつかないから、
別にみてないことに理由とかないからね・・・
でも本当、こんなおもしろいものを今まで知らなかっただなんて。
この期におよんで見てない作品が多すぎて困る。
「人工授精による文明の進歩」を唱える有名な学者、アレクシス博士。
ある日彼は田舎での昼食会に招かれる。
そこで彼は、自説をくつがえさせられるような体験を・・・というお話。
この傑作に言葉は要らない!
草の上に突風が吹き荒れるや、誰もが官能を触発され、本能むきだし状態に。
そこに理屈は存在しない。
学者さんも小金持ちも下働きも、ただただ、こぞって甘い官能に身をまかせる。
科学も本能には勝てない。
この問答無用!
凡百の監督ならいろいろ説明せずにはいられないところを、一切の説明を排除して。
また、ヒロインが水浴びをする場面の限りない美しさよ。
括目して見て。
なんとなくもたついたようにゆったりとした水、そこに、ふくよかな女性の裸体。
何か神話の1シーンを見ているよう。
ルノワール監督作品には、すべての毛穴が幸福に弛緩してしまうような瞬間が
たしかに存在する。
下世話さも弱さもすべてを受容して微笑みに転換してしまうような力があると思う。
微笑みというか、生の歓びの爆発に。
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