2013年8月9日金曜日

『ZOO』

☆ピーター・グリーナウェイ/1985年/イギリス

☆見るの・・・初めて

☆見た場所・・・自宅(シブツタレンタル)

☆なぜ見たか・・・『コックと泥棒~』を見てたいへんおもしろかったので!


最初のカットからどきどきしちゃう。
この人に対して「カルト」とか言うのは、あまり相応しくないと思う。
相当高度なセンスに裏打ちされてるから、本当に・・・!

なんだかストーリーはよくわからなくて、
双子の動物学者が絶えず生物の進化について語っている。
その議論は、自分たちが「進化」の一端を担う(?)ことで完結する。
うーんでもよく分からない。
たぶん私、あまり分かろうとしていないのだけれど。

だって最初に起る交通事故で、「車」と「白鳥」が衝突するのです。
白鳥を避けようとして・・・とかではなく、クラッシュ。
運転していた女性は助かり、後部座席のふたりは死んでしまう。
え??て感じ。

こういうのをいちいち、「白鳥はナントカの象徴で~」みたいに、
したり顔で説明することにあまり意味を感じません。
グリーナウェイの映画はペダンティックとか言われているけど、
はたして本当にそうかしら???
無理にでも意味づけて語ろうとするほうがよっぽどペダンティックでしょう。
そんなセコい感じで映画を見ることなんて、私はしません!!

要するにワケわからなくても気にしないし凹まないし、
おもしろかったり、心がざわついたりすればオーケーじゃないでしょうか。

そういう意味で『ZOO』、心ざわつく映画。
おなじみマイケル・ナイマンの音楽がざわつきを加速する。
本当、グリーナウェイのつくる映像にここまで合いますか!ってくらい、
このふたりの出会いは映画史上の幸運ですね~~。

どこまでも左右対称に作られた画面も偏執的。
現実感のないセットのなかで、
登場人物の誰も人間らしい感情を持っていないみたいに見える。
共感もクソもないよ!って感じ。
主演の双子がだんだん似てくる(ように見える演出)も不思議。
あと、グリーナウェイ作品の出演者たちは、
みんなとっても声が良く滑舌が良いと思うのは気のせいかしら。
イギリス英語がドーン!と響く感じで、耳にも戦慄的な心地よさがある。

あと裸体がよく出てくるのだけど、ボカシが大きすぎてなんか笑いそうになる。
(グリーナウェイさんの意図ではないわ、これは)

いいよねグリーナウェイさん。
新作撮らないのかな~。
あと、シブツタにある『英国式庭園殺人事件』のビデオに
「一部映像が乱れますがご了承の上ご利用ください!」
みたいに書いてあって、いつも借りるのを躊躇してしまう。
どうせ見るなら、映像の乱れがないのを借りたいな。
三茶か新宿にあったかしら。探してみよ~~。


↓↓↓コレ!↓↓↓ ユーチューブから拾った、タイトルシークエンス。
かっこいいし物語が完ぺきに走り出してるーー!!!

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