2013年7月6日土曜日

『小さな逃亡者』

☆モーリス・エンゲル、ルース・オーキン、レイ・アシュレー監督/1953年/アメリカ

☆見るの・・・初めて

☆見た場所・・・アップリンク(渋谷)

☆なぜ見たか・・・トリュフォーの熱っぽいコメントを読んで


エンゲル=オーキン特集、結局3本中コレしか見れなかった・・・
どこかで再上映してくれる日を待ちます。

ある兄弟の物語。
12歳のレニーは、どこにでもついてくる7歳の弟ジョーイを煩わしく思い、
おもちゃの拳銃で撃たれて死んだふりをする。
パニックになったジョーイは逃亡、逃げた先は遊園地。
レニーを殺した(?)ことを忘れて、ジョーイは遊びまくる。

なんともみずみずしくてかわいくて、可笑しい映画でした!
トリュフォーが批判し倒した「フランス映画のある種の傾向」の真逆をいく、
映画的な驚きと発見にあふれてる作品。

少年ジョーイの目線と同化したカメラが切り取る遊び心。
根っからの悪人みたいな人が全然出てこないところも好き。
ポニー乗り場のオジさんなんてもう、いい人過ぎて・・・
世の中全員がこのオジさんだったら、どんなにいいことか。

家から持ち出したお金が底をついたジョーイ、ある方法で小銭を稼ぐ。
この少年がお金を稼ぐのは、生きるためじゃなくて楽しむため。
ハタから見たら単なる迷子なのに、無邪気すぎて悲壮感は皆無。
清廉とは真反対の子供らしさ!

あと私はお姉ちゃんが大好きなので、
ラスト近く、レニーとジョーイの「ナイスな兄弟感」にグッときた。
いいよね、きょうだいって。ほんとに!

ジョーイを応援せずにはいられない雰囲気が、場内全体に漂ってました。
おもしろかった~。

0 件のコメント:

コメントを投稿