2013年7月6日土曜日

『ドリーマーズ』

☆ベルナルド・ベルトルッチ監督/2003年/イギリス=フランス=イタリア

☆見るの・・・初めて

☆見た場所・・・自宅(シブツタレンタル)

☆なぜ見たか・・・3年くらい前に人に薦められたことをハッ!と思い出して


人が薦めてくれた映画を「今度見ます」とか言ったっきり見ない、っていう人多いと思うけど、
私は10年以内くらいには見るので、どんどん教えてください。

というわけでドリーマーズ。
私はベルトルッチ作品はあんまり見たことないけど、
『暗殺の森』は暫定的に生涯のベスト15くらいに入ります。
神様が撮ったみたいな作品。
そんなベルトルッチさんの、2003年に公開された映画がこちら。

舞台は1968年、5月革命直前のパリ。
愛と革命、揺らぐアイデンティティ、というテーマは、『暗殺の森』と共通。
そこに「シネフィル」というテーマが加わってる。

私はヌーヴェル・ヴァーグの映画群に出会って以来、
映画をたくさん見たいと思うようになったので、
シネフィルの主人公3人組が映画について熱っぽく語る感じは見ててアツくなった。
(私は1959年にシャンゼリゼ通りで産まれたのよ、 
 最初に話した言葉は、ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン!! のとことか。)
ゴダールの『はなればなれに』を模倣するあのシーンとかも、
懐古趣味的にいいなぁと思った。

けどベルトルッチ監督の映画が、単なる懐古趣味で終わるはずがなかった・・・
変な映画っ!
どうしてこういうことになったのか解せない。

たぶん私はイザベル役のエヴァ・グリーンがあまり好きじゃないので、
彼女が何か奇矯な振る舞いをするたびに「またコイツがやらかした・・・」と思ってしまった。
ムシェットに思いを馳せつつ自殺を試みるシーンも、「何してくれてんの!」と思った。
あの人のイカレっぷりは見ていて気持ちのいいものではなかったわ。
テオ役のルイ・ガレル氏のような繊細な魅力が、彼女にはないと思う。
ベルトルッチ本人に見いだされてのスクリーンデビューということだから、
あまり文句言えないんだけど。(言ってるけど)

ただ、カメラワークはおもしろいとこもいっぱい。
マシューとイザベルがデートするシーンのアイリスアウトに、ベルトルッチの遊び心を見た!
なんか急に微笑ましくなってしまった。
あと、3人で浴槽に入ってるシーンの鏡越しショット。すごい!!

ラストシーンについて・・・
私は安易にデモ行為に走る人がいやです(ああいう全体主義は間違った方向に行ったら取り返しつかない)
テオは、浅薄の思想のうちに火炎瓶を投げたと思いたい。
あとから見れば、革命なんて幻想だったわけだから。
3人組がはなればなれになるのは結構あっけなかった。

エヴァ・グリーンのナイスな裸体を見たい人にはおすすめ。

これを書いてたら、無性に『暗殺の森』が見たくなりました。
近いうちに見よう!!!!

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