2013年8月17日土曜日

『できごと』

☆ジョゼフ・ロージー監督/1967年/イギリス

☆見るの・・・初めて

☆見た場所・・・自宅(シブツタレンタル)

☆なぜ見たか・・・ちょっとしたロージーブームで


ロージー監督、そしてダーク・ボガード出演!
ってことでハリ切って借りてきた!

何なのでしょうね。このけれん味は。
意味ありげな構図や胡散臭い登場人物。
不自由な映画だと思う。
でも魅せられてしまう。

今回のボガード氏は、妻の妊娠中にフラつく役どころ。
ちゃっかり昔の女と会ったり生徒にちょっかい出したり、
でも抜かりな~い!って感じじゃなくて、情けない。
かっこわる~い!そして弱々しい。
うーん、男性ってこんな感じなのね?ひとつお勉強になったよ。
四十代なのに惑いまくりの男性を、またボガード氏がお見事に演じてる。

そして、女生徒役はジャクリーヌ・ササール。
シャブロル監督『女鹿』でおなじみの!!
オーストリア訛り?のフランス語が胡散臭さぷんぷん。
ファム・ファタールとも少し違うと思うけど、つかめない女。
人間関係に波紋を起こす女。
この人の容貌って、ロージーの世界にハマってるなぁ。

昔の女役、デルフィーヌ・セイリグも魅力的。
声が、顔に似合わないキュートさで好きです。
そうそうこの人とボガード氏の再会シーンも妙な演出で、
ふたりは黙って見つめ合ったり飲酒したりしてるのに、
画面外からふたりの会話(超ゆったり)が聴こえてくるという・・・
ちょっと気持ち悪い感じ。
雰囲気に浸るふたりを、あえて冷静に見てしまうような。
ほんと妙なことするね、ロージー監督。

いけすかない同僚役はスタンリー・ベイカー。
実際にいけすかない顔で、うまいなと思った。


なんか男の人と一緒に見たら、気まずい感じになりそうだな。
そんくらい、ボガード氏の弱さと黒さがリアル。

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