2013年9月10日火曜日

『青の稲妻』

☆ジャ・ジャンクー監督/2002年/中国、日本、韓国、フランス

☆見るの・・・2回め

☆見た場所・・・自宅(地元ゲオレンタル)

☆なぜ見たか・・・初めて見たときの感動が忘れられなくて


ちょっと邦題ダサいけど、これ、大傑作です、
3年ぶりに見た~~。

たまに、映画に「よばれる」ような感覚があるんだけどコレがまさにそうだった。
この映画には「2008年の五輪開催地が北京に決定」っていうニュースが流れるシーンがあって、
そんな超みじかいシーンのことは忘れていたのに、
ちょうど東京開催が決まった日に、この作品を見たのでした。

そのニュースに触れたときの主人公ふたりの反応は、「無」。
彼らは始めから終わりまで、無表情を貫く。
変わりゆく中国に生きる若者たち、だけど、
この作品はことさら青春を肯定も否定もしていない。
けれども、ぶっきらぼうな痛ましさ、不器用なやりきれなさがにじみ出てくる。
そこにあるのは、刹那を生きる若者たちの「現実」であると、大いに錯覚してしまう。

この映画を傑作たらしめてるのは彼らのぶっきらぼうさと、
それを切り取るカメラの素晴らしさ!!!
のっけの移動撮影に心をうばわれない人は、もうこの映画を見ないほうがいい。

彼らは頻繁に、目的もなく(?)バイクでうろうろしている。
バイクや自転車というのはつくづく映画向きの乗り物ですね。
彼らが、どこからどこへかは分からないけど、ゆるゆるとバイクで移動するのを、
ずーっと見ていたい。

そして彼らは恋をする。
それはもう、果てしなく不器用に。
シャオジー(上の画像で左の人)のキスシーンの素晴らしさよ。
完璧なタイミング。(映画的に完璧という意味。男女的に完璧かはわからないです)

この映画、本当に本当に大好きだと確信しました。
2002年の中国作品なのに、なぜか、ヌーヴェルヴァーグ作品を思い出させる感じ・・・


日本公開時のポスターはこちら
「手をのばしても届かない未来
 それでも走り続ける」
年上のダンサーに恋をした
まだキスの仕方も知らない
不器用なココロが刻む青春模様


なんか安っぽいかつ暑苦しいポスター!
映画の印象をそこないまくり!!残念!

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