2013年9月20日金曜日

『見知らぬ乗客』

☆アルフレッド・ヒッチコック監督/1951年/アメリカ

☆見るの・・・初めて

☆見た場所・・・自宅(地元ツタヤレンタル)

☆なぜ見たか・・・ヒッチ強化中につき


これは!!!
いままでに見たヒッチコック作品のなかでも、指折りのおもしろさ!!!

 

アマチュアのテニス選手ガイ・ヘインズは、浮気を繰り返す妻ミリアムと離婚したがっていた。そうすれば上院議員の娘であるアンと再婚できる。ある日、ガイは列車の中でブルーノという男性に出会う。ブルーノはガイがミリアムと別れたがっていることをなぜか知っており、彼の父親を殺してくれるなら自分がミリアムを殺そうと交換殺人を持ちかける。そうすればお互いに動機がないので、捕まる心配もないという訳だ。ガイはブルーノが冗談を言っていると思い、取り合わなかった。しかし、ブルーノは勝手にミリアムを殺してしまう。 という映画。(ウィキペディアより)


勝手に殺してしまう、って、インパクトある日本語~~。

ブルーノを演じているのは、ロバート・ウォーカー。
大人になりきれていないマザコンのサイコパスを、迫力満点に、気味悪く演じてる。
ねちっこい演技!

あの恐ろしい、テニスの試合シーン・・・
(みんながラリーを見て首を左右に振ってるのに、こいつだけ超まっすぐにガイを見つめてる)
そして、パパのベッドに寝ているシーン・・・
(電気がパッと点くとこいつがニヤニヤと横たわってる)
ヒッチ先生の比類なき演出とあいまって、私の鳥肌はもう炸裂寸前。

ちなみにロバート・ウォーカーは、この作品の撮影後、精神病院で死亡したとのことです・・・・・・


冒頭、ふたりの男の「足」だけを映し、それぞれが電車に乗り込み、出会うまでを一気に描く。
そこからはもう、ノンストップヒッチ!!!!!!
(ノンストップヒッチ:ヒッチ大先生の超絶技巧がのべつまくなしに展開される様子)

遊園地が重要な舞台になっているのも、すごいアイディアじゃないですか。
(ハイスミスの原作読んでないから、原作のアイディアかもだけど)
大人になることに失敗した主人公が、子供の遊び場である遊園地で、殺人を犯す。
そして最後にはメルヘンチックなメリーゴーラウンドで死闘を演じる・・・
皮肉。

小道具の使い方も拝み倒したいほど的確。教科書のよう。
ライターと眼鏡に、あんなにも戦慄させられる日がくるとは!!!

そして、ラストはうまいことオチていて、ほんの少しユーモラスな雰囲気に。
最後まで完璧ね。
もう、ヒッチ先生の魔法にかかりました。圧倒的!

0 件のコメント:

コメントを投稿