2013年9月1日日曜日

『Helpless』

☆青山真治監督/1996年/日本

☆見るの・・・初めて

☆見た場所・・・自宅(地元ツタヤレンタル)

☆なぜ見たか・・・ユリイカ、サッドヴァケイションを先日見たので


やっと見ました!
青山監督の劇場用映画デビュー作にして、浅野忠信氏の初主演作。

とても80分しかないとは思えない濃度の映画。

冒頭の空撮から私たちを魅了するカメラは、やっぱり田村正毅さんによるもの。
青山監督のいろんな作品を任されてるばかりか、
私の最愛映画『ションベン・ライダー』の撮影もこの御方なんですよね。
ありがとう田村さん。
(青山監督の最新作『共喰い』の撮影は他の人らしいです)


最近立て続けに青山監督作品を見て、感じたのは、
登場人物の個性と魅力がとっても力強い。
それぞれが「使命」をもって登場しているような感じ。神話のように。
たとえばこの映画では陰惨極まりない事件を描いていながらも、
安男(光石研さん)や健次(浅野さん)を人非人みたいには映さない。
また、安男の妹・ユリ(辻香緒里さん)が素晴らしいですね。
知的障害のある役なのだけど、すべてを超越してるような感じがある。
何ものにもとらわれず、小難しく考えたり、拘ったりすることがない。
過去に縛られる安男や父の死にとらわれる健次の眼に、
彼女はまぶしいと思う。

あと、やっぱり斉藤陽一郎さん!秋彦くん!
健次の同級生の役で、言動が多少奇矯。
ねじくれていて空気が読めない感じなのだけど、人が良さそう。
っていう、不思議な人物形成は、
『サッドヴァケイション』でも変わっていなかったですね。
三部作見て、斉藤さんの魅力に参りました。
斉藤陽一郎さん、1970年11月9日うまれです。
(おてもと編集長の猪俣氏と同じ誕生日)
よろしくお願いします。


主演の浅野さんは、ただでさえ老け顔なのに当時23歳くらいなので、
高校生という感じはしない・・・
この人は何が魅力的なのか、あまりよくわからないけど、
なんだか文句を言えないような雰囲気はありますね!
あと、歳をとってからのほうが素敵ですね!

というわけで北九州三部作は見終えたけど(3→2→3→1という異例の順番で)、
まだまだ青山監督の映画、たくさん見たいなぁ~~~。
『共喰い』もいよいよ来週公開!楽しみだ!!!
『共喰い』公式サイトはこちらです!!!

0 件のコメント:

コメントを投稿